各国で緊急事態が宣言され、各種スポーツの試合の中止や延期が相次いでいるさなか、オンラインギャンブルが世界的なムーブメントの兆しを予感させている。
オンラインギャンブルでは、スポーツの試合に賭ける スポーツベッティングから、 オンラインカジノ、 オンラインポーカー、まで楽しめるジャンルは多種多様。オンラインギャンブルは、デジタル上で気軽に賭けることができることから、今回のような事態でも影響を受けずに、成長を遂げている業界の一つとなっている。
特にアメリカでは、2018年の5月に最高裁判所がスポーツ賭博の解禁を認めて以来、スポーツ賭博やオンラインギャンブルを合法とみなす州が増えている。
現在、ネバダ州、ニュージャージー州、ペンシルバニア州などで、オンラインスポーツ賭博やカジノが認められている。今年の5月1日にスポーツ賭博が解禁されるコロラド州を含むと、計16州によってスポーツ賭博が合法化されることになる。
急成長するオンラインギャンブル産業
ゲーム産業のトレンドを中心に分析を行う、米証券モルガン・スタンレー社のアナリストThomas Allen氏は、今回の社会変化によりオンラインギャンブル産業が急伸していくことを予測している。
実際に、ニュージャージー州のオンラインギャンブル産業の昨月売上は6,480万ドルと、前年比で65.6%の伸びを見せている。昨年からオンラインギャンブルを解禁したペンシルバニア州では、3月の売上が2,430万ドルと大きな伸びを見せた。
外出自粛により、従来のギャンブルが身近ではなくなった今、ギャンブル業界の落ち込む売上を取り戻すように「オンラインギャンブル産業」が成長を見せているのである。
さらにAllen氏は、スポーツ賭博の合法化を認めることで、税収入の増加を見込める州が増えてくることも示唆。
さらなる、米国でのオンラインギャンブルの合法化、そして世界中での「オンラインギャンブル・ブーム」が期待されそうである。
オンラインギャンブルは “ギャンブルの未来”
米国の大手カジノ企業Penn National Gaming社(ペンナショナルゲーミング)でCEOを務めるJay Snowden氏は、2021年より大きな売上の増加を期待できると公表。
オンラインギャンブルへの需要が増え始めたことで、一気に市場が拡大していることを肌で感じているようだ。
Penn National Gaming社は数年以上前から、オンラインギャンブルに投資を行っており、現在ではHollywoodcasino.com、Hollywoodraces.com、Viva Slotsなどのオンラインカジノサイトを運営している。