アービトラージ(両建て)は、ブックメーカーで用いられることもある必勝法で、元々は投資に使われている取引方法です。
異なるブックメーカーで同一の試合にベットすることにより、必ず利益が出る必勝法と言われています。
今回の記事では、アービトラージ(両建て)の使い方やメリット・デメリット、実際に使うときの注意点まで詳しく解説をしていきます。
当サイトは公平なレビューを提供し、記事中で紹介している他社広告は評価に影響しないことをお約束します。
また、当サイトはオンラインギャンブルが合法な国に居住する方々に向けて提供しています。利用者は居住国の法律を遵守しながらご利用ください。詳細については、 執筆・編集ガイドライン、 プライバシーポリシーをご覧ください。
この記事を読んだら分かること
- アービトラージ(両建て)とは
- アービトラージの使い方
- アービトラージのメリット・デメリット
- アービトラージを使うべきでない理由
目次
- アービトラージ(両建て)とは
- ブックメーカーでのアービトラージ
- アービトラージ(両建て)を実践する方法
- (1)複数のブックメーカーへ登録する
- (2)2つのブックメーカーに同額の賭け金を入金する
- (3)同じ試合かつ別々の勝敗にベットする
- アービトラージ(両建て)のメリット
- 確実に利益が出る
- スポーツをあまり知らなくても利用できる
- アービトラージ(両建て)のデメリット
- 変動するオッズから最適なものを選ぶ必要がある
- オッズの比較やベットに労力がかかる
- 必要な賭け金も増大する
- 引き分けのあるスポーツでは使いにくい
- ブックメーカーでアービトラージを使用すべきではない理由
- ブックメーカーが原則禁止にしている
- 最悪の場合アカウントがペナルティを受ける
- アービトラージ対策しているブックメーカーが多い
- 出金条件が決まっている
- ブックメーカーのアービトラージ(両建て)まとめ
アービトラージ(両建て)とは
アービトラージはもともと投資の世界で使われる『商品の価格差で利益を得る』取引方法で、日本語では『裁定取引』の意味を持ちます。
同一の価値を持つ商品であっても、取引市場によっては価格が異なることがあります。アービトラージでは、その価格差を上手く利用します。
例えば、とある取引所から1,000円で購入した商品を、別の取引所で1,100円で買い取ってもらえれば、差額の100円が利益となります。このように差額分の利益でお金を儲ける方法がアービトラージ法です。
同一の商品で「買い」と「売り」の両方のポジションを所有することから、アービトラージ法を『両建て』と呼ぶこともあります。
ブックメーカーでのアービトラージ
ブックメーカーで使用されるアービトラージは、2つのブックメーカー間のオッズ差額を利用して、同一試合にベッティングする必勝法です。
具体的な例を出すと、ある試合で片方のブックメーカーでは『A』のチームが勝利するに賭け、もう片方のブックメーカーでは『B』というチームの勝利に賭けます。
1つのブックメーカーでは勝敗どちらか1つにしか賭けられませんが、複数のブックメーカーを利用して同じ試合を見つければどちらの勝利にも賭けることが可能になるのです。
この際、ブックメーカー間で発生するオッズ差をアービトラージの価格差として考え、双方にベットすることで利益を得られるため、試合結果がどちらに転んでも損がなく、理論上は負けない方法だと言われています。
アービトラージ(両建て)を実践する方法
では、実際にアービトラージを使ってブックメーカーにベットする方法を解説していきます。
アービトラージ(両建て)の実戦方法
- (1)複数のブックメーカーへ登録する
- (2)2つのブックメーカーに同額の賭け金を入金する
- (3)同じ試合かつ別々の勝敗にベットする
(1)複数のブックメーカーへ登録する
まずは複数のブックメーカーへ登録します。
多くのブックメーカーでは、勝敗ベットの両方に賭けることが禁じられているため、アービトラージを実践するためには、複数のブックメーカーを利用する必要があります。
今回は ウィリアムヒルカジノと Sportsbet.ioの2つを例に説明します。
(2)2つのブックメーカーに同額の賭け金を入金する
会員登録後、2つのブックメーカーに入金します。
ウィリアムヒルカジノの場合、サイトにログインすると右上に『ご入金』ボタンが出てくるので、決済方法を選択し入金手続きを進めます。
Sportsbet.ioの場合も、右上に『+入金』ボタンがあるので、クリックして入金手続きを進めます。
(3)同じ試合かつ別々の勝敗にベットする
次に、それぞれのブックメーカーで同一の試合かつ、勝敗ベットでオッズ差が生じているものを探します。
今回は下記のサッカー試合にベットします。ウィリアムヒルカジノでは、バーンリーのオッズが4.50倍、トッテナムのオッズが1.80倍です。
Sportsbet.ioでは、バーンリーのオッズが4.40倍、トッテナムが1.82倍です。
どちらのブックメーカーもトッテナムのオッズが2倍以下なので、このまま入金した$10を賭けてトッテナムが勝利した場合は損失が出てしまいます。
今回は配当逆算して、下記のようなベット額を算出しました。
- ウィリアムヒルカジノ:バーンリーの勝利に$4をベット
- Sportsbet.io:トッテナムの勝利に$10をベット
合計ベット額は$14です。
バーンリーが勝利した場合払い戻しは$18となり、利益は$4です。
逆にトッテナムが勝利した場合、払い戻しは$18.2となり、利益は$4.2です。
このような手順で勝敗ベットの両方に賭けることで、どちらが勝っても利益が得られる仕組みになっています。
アービトラージ(両建て)のメリット
ブックメーカーでアービトラージを使うメリットは以下の2つです。
アービトラージ(両建て)のメリット
- 確実に利益が出る
- スポーツをあまり知らなくても利用できる
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
確実に利益が出る
アービトラージは勝敗を予想するオッズの両方にベットするため、理論上は必ず利益が出ます。
ブックメーカーのオッズにおいて、1.1以上のオッズが存在する限り、勝敗の両方へ賭ければ必ず儲かります。
スポーツをあまり知らなくても利用できる
ブックメーカーで稼ぐためには、スポーツの深い理解や知識、最新状況の把握やシミュレーションなどのノウハウが必要です。
しかし、アービトラージは同一の試合を見つけてベットするだけなので、スポーツの知識を持っていなくても稼げます。
スポーツに関する情報を集める手間を省き、知識がない状態でも利益を得られるのがアービトラージの大きなメリットです。
アービトラージ(両建て)のデメリット
アービトラージをブックメーカーで使う際、以下4つのデメリットがあります。
アービトラージ(両建て)のデメリット
- 変動するオッズから最適なものを選ぶ必要がある
- オッズの比較やベットに労力がかかる
- 必要な賭け金も増大する
- 引き分けのあるスポーツでは使いにくい
それぞれのデメリットについて詳しく解説をしていきます。
変動するオッズから最適なものを選ぶ必要がある
アービトラージで利益を得るためには、オッズ差を上手く利用する必要があります。
ブックメーカーは試合が始まってもオッズが常に変動し続けるため、オッズの流れを常にチェックする必要があります。
アービトラージを上手く利用できそうな試合を見つけたとしても、オッズの変動に惑わされ間違ったベットをしてしまうリスクもあります。
オッズの比較やベットに労力がかかる
アービトラージでは複数のブックメーカーに登録し、全てのサイトでオッズを比較しつつ、ベッティングする必要があります。
この際、オッズは常に変動するため、さらにチェックする手間も発生します。
また、試合後の払い戻しや、ベット額・軍資金の管理など1つのブックメーカーで純粋にスポーツベットを遊んだ方が、楽に稼げるかもしれません。
アービトラージは確実に勝つために労力と時間が発生する地道な戦略だと覚えておきましょう。
必要な賭け金も増大する
アービトラージは2つ以上のブックメーカーでベットするため、稼ぐためには軍資金も多く必要になってきます。
ベット額が少額であれば得られる利益はごく僅かなので、短期間で大きく稼ぐことはほぼ不可能です。
また、常に片方のブックメーカーでは賭け金が失われるため、こまめな入金作業やそれに伴う手数料などが発生することも頭に入れておきましょう。
引き分けのあるスポーツでは使いにくい
ブックメーカーのスポーツベットで遊んだ人は知っているかもしれませんが、サッカーや野球の勝敗予想には『引き分け』が存在します。
そのため、両チームが勝つことを前提にアービトラージを実践した場合、引け分けとなり、払い戻しが0という事態も発生します。
対応策として3つのブックメーカーを利用し、引き分けにもベットするアービトラージも存在しますが、前述のようにオッズ探しや複数ベットの労力がさらに増えるため、あまり推奨できません。
テニスやバレーボールといったサドンデスルールが適用されるスポーツに絞ってアービトラージを実践するのが最適でしょう。
ブックメーカーでアービトラージを使用すべきではない理由
アービトラージは、基本的にはブックメーカーで使用するべきではありません。理由は以下の4つです。
アービトラージ(両建て)を使うべきじゃない理由
- ブックメーカーが原則禁止にしている
- 最悪の場合アカウントがペナルティを受ける
- アービトラージ対策しているブックメーカーが多い
- 出金条件が決まっている
それぞれの理由について解説していきます。
ブックメーカーが原則禁止にしている
アービトラージはブックメーカー側で禁止にされているケースがほとんどです。
アービトラージはプレイヤー側が必ず儲かる仕組みになっているため、裏を返せばブックメーカーを運営している側が必ず損をします。
そのため、ほとんどのブックメーカーでは会員登録時に利用規約で禁止している旨を記載し同意を求めます。
ただしピナクルカジノのような例外ブックメーカーもあるので、利用規約をよく読んでブックメーカーを選定するようにしましょう。
最悪の場合アカウントがペナルティを受ける
ブックメーカーでアービトラージを使ったことがバレた場合、最悪の場合アカウント停止処分になる恐れがあります。
例えば、ウィリアムヒルカジノでは、アカウント停止に関して利用規約に以下のような記載があります。
7.2 以下の場合を含め、当社はいつでも書面による通知によりアカウントを閉鎖または一時停止する権利を有します:
7.2.1 本規約のいずれかに違反した;
7.2.2 禁止行為を犯した疑いがある;
7.2.3 当社の合理的な見解において当社のサービスを継続して使用すると、当社の規制ステータスが損なわれる可能性がある;
7.2.4 他のオンラインプロバイダーのギャンブルサービスにおいてベットを行った、またオンラインゲームをプレイし、(そのようなプレイの結果として)他のギャンブルサービスに関連する禁止行為と同等の行動が疑われる。
出典: ウィリアムヒルカジノ | 一般利用規約
アービトラージに関する直接的な規制はありませんが、ウィリアムヒルカジノがプレイヤーの不審な動きを発見した場合、いつでもアカウントを閉鎖できる旨が記されています。
利用規約の中にアカウント停止に関する記載があるブックメーカーでは、アービトラージの使用は控えましょう。
アービトラージ対策しているブックメーカーが多い
ブックメーカーはオッズが逐一変動する仕様になっているため、アービトラージを実践しても100%成功するわけではありません。
例えば、ベット時点ではアービトラージが成立するオッズだったとしても、10分後にはオッズが全く変わってしまっている可能性がゼロではないのです。
また、1回の試合に賭けられる上限金額が決まっていたり、運営側で怪しいベットをキャンセルできたり、アービトラージに対して様々な対策が取られています。
出金条件が決まっている
アービトラージを使うためには2つ以上のブックメーカーを利用する必要がありますが、複数サイトを併用することで出金条件が中々達成できないことがあります。
出金条件はブックメーカーによって異なりますが、たいていの場合、『入金額の○倍以上をベットする』という条件が課せられています。
複数のブックメーカーを使うと利益も分散されてしまうため、入金額以上のお金を稼ぐのに長い時間が掛かります。そのため、なるべく早く現金が欲しいと考える人には向きません。
ブックメーカーのアービトラージ(両建て)まとめ
この記事のまとめ
- アービトラージは「裁定取引」と呼ばれる理論上は絶対に負けない投資法
- どちらのチームが勝っても必ず利益が出るベットをする
- スポーツの知識がなくても勝つことができる
- 最適なオッズが見つけにくく、比較や監視に莫大な労力が掛かる
- ブックメーカー側でアービトラージを禁止しているケースがある
いかがでしょうか。
アービトラージは投資で使われる取引方法ですが、ブックメーカーに転用することで理論上100%勝つことができます。
しかし、アービトラージはブックメーカー側で使用が禁止されていたり、対策が取られていたりとリスクが高い手法でもあります。そのため、基本的にはブックメーカーでアービトラージを使うことは難しいでしょう。
ブックメーカーはスポーツの知識や分析、リサーチなどを駆使して結果を予想するギャンブルです。正攻法でも十分に勝てる可能性はあるので、ぜひスポーツを楽しみながらブックメーカーに挑戦してみてください。